生物環境調節
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酸素供給量が少ない水耕培養液にNaClを添加したときのキュウリ果実の生長の記述モデル
田附 明夫
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2004 年 42 巻 4 号 p. 267-276

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抄録
キュウリの先細り果の発生と果実の生長活性の関係の解明の一助とするため, 酸素供給量が少ない水耕培養液にNaClを添加したときのキュウリ果実の生長の記述モデルを作成した.モデルの仮定は以下の通りである. (i) 果実の体積生長速度の上限 (GRmax) は式: GRmax=A/ (1+exp (B (x-C+De) ) ) +Eによって決定される (ここで, A, B, C, D, Eは定数, xはNaCl濃度 (mM) , eは標準正規乱数) . (ii) 果実は生長速度がGRmaxに達するまでは指数関数的に生長し, 以後直線的に生長する.モデルは既報の春作における酸素供給量が少ない水耕培養液にNaClを添加した際のキュウリ果実の相対生長率の全か無か的な確率論的生長抑制パターンをよく再現した.一方, 春作のデータをもとに得られた上式のパラメータを用いて秋作に関してシミュレーションを行ったところ, 実際より大きな生長抑制を示したので, 上式のパラメータに季節間差があることが示唆された.
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© 日本生物環境工学会
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