抄録
広葉植物群落内の葉面受光量を求めるため, 空間における葉の幾何学的配置を決定し, 直射光方向に座標変換したのち, 日向, 日かげ部分の面積をモンテカルロ法により計算した.モンテカルロ法は, 他の計算による解法が複雑で困難な場合に, 容易に行なうことができることから, この種の検討に有効な手段と思われる.
材料としては成熟期のタバコを用いた.1枚の葉を4~8つの三次元三角形に分割し, これらの三角形を直射光方向にZ軸をもち, かつY軸が水平面になるような新座標のXY面上に投影し二次元にする.
受光量を求めたい葉 (三角形) よりもZ座標が上にある三角形は, 影を作る可能性があり, また日光が葉の表に当るか, 裏に当るかの判別も行なった.なお, 乱数の試行回数は1, 000回とした.
試算的に1個体のタバコについて, 1枚の葉が4つの直角三角形の集合体としたときの直射光受光量を, 太陽高度が3段階に変化した場合について計算した.この結果, 計算方法およびプログラムについては, 若干の改良により, 与えられた樹型をもつ群落 (個体群) の受光量を求めるうえで, ほぼ満足できるものになると思われた.
終りにこの研究を進めるに当り, ご指導を賜った日本専売公社岡山たばこ試験場国沢健一次長に厚く謝意を表します.