生物環境調節
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ビニールハウス群の形態と暖房負荷との関係
小倉 祐幸
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1971 年 9 巻 3-4 号 p. 25-28

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抄録
ハウスの断面形・棟数と暖房負荷との関係について検討した.
ハウスからの放熱を伝達 (e) と放射 (r) とによるとすると必要な加熱量 (q) は次式で近似される.
q=e+r= Reff φFS aF (1+γ)
ここに, Reff: 有効放射, φFS: フィルム全体の天空を見る形態係数, aF: フィルムの吸収率, γ=e/rである.e/rは加熱量0のとき-1であり, 加熱量qが増せばこれに比例して直線的に上昇するが, 通常の暖房量付近ではほぼ0に近い値である.したがってハウス加熱必要量は天候条件 (Reff) を除けば, 構造上のファクターとしては形態係数φFSによって主に左右されるといいうる.そこで, ハウス群の形態と暖房負荷との関係を明らかにするため, ここでは, 半円型・家型ハウスが種々の間隔および種々の棟数で並んでいる場合を例にとり, それらのハウス群のφFSを求める方法を示し, 一般に加熱量は間隔小で棟数の多いほど少なくてすむことを図示した.
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© 日本生物環境工学会
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