抄録
数種のプラスチックフィルムを供試して, 施設栽培におけるナス果皮の着色を阻害する原因とアントシアニン生成に及ぼす紫外線照射の効果について研究した.
紫外線を極端に透過しないフィルムを被覆した場合に果皮のアントシアニン含量は劣った.これは被覆資材の種類にかかわらずみられ, ハウス栽培でも, 露地で果実に袋かけをした場合でも同様であった.
アントシアニン含量と塩ビフィルムの可視部の光透過率とは明らかな相関関係はみられず, 紫外線透過率との間には密接な相関が認められた.
紫外線螢光ランプの補助照射により着色は促進された.