応用生態工学
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短報
1940 年代に撮影された米軍空中写真を用いた宍道湖における水草群落分布範囲の推定
小室 隆山室 真澄
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2013 年 16 巻 1 号 p. 51-59

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抄録
島根県に位置する宍道湖を対象に,1947 年 10 月に撮影された米軍空中写真を用いて,沈水植物を含む水草の分布範囲を復元した.沈水植物の判読は,「水域や砂地より暗く,輪郭部が丸みをおび,波の下に存在する」という基準に従って行った.写真判読の結果,沈水植物以外の水草(抽水植物・浮葉植物)は湖内では確認されなかった.現在の宍道湖では自然再生としてヨシが植栽されているが,抽水植物が確認されたのは流入河川の一部に限られた.浮葉植物,もしくは水面上まで葉を伸ばす沈水植物は,全写真で確認できなかった.沈水植物の面積は約 3 km2 と計算された.また当時 3 m とされていた透明度は,本研究の結果では 4 m 以上と判断された.現在は泥質である水深 4 m の湖底の一部は,光を強く反射し白くなっていることや,一部の写真で白い部分に砂漣が認められたことから,砂質であったと推定された.沈水植物は,宍道湖北岸中央部で最深となる水深 4 m まで繁茂していた.宍道湖では近年,葉を水面まで展開するタイプの沈水植物が侵入している.本研究の結果から,これらは過去に優占していた種・タイプではないことが確認された.
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© 2013 応用生態工学会
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