応用生態工学
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原著論文
アメリカザリガニ Procambarus clarkii の防除に有効な漁具の検討
藤本 泰文星 美幸神宮字 寛
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2017 年 20 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

生態系への悪影響からアメリカザリガニ Procambarus clarkii に対する防除活動が各地で行われている.効果的な防除技術の開発のため,構造の異なる 4 種の漁具(ドーム型かご・平型かご・網かご・セル瓶)の捕獲効率を伊豆沼・内沼に隣接する池で試験したところ,ドーム型かごがもっとも高い捕獲効率を示した.先行研究との比較から,漁具の捕獲効率はその入口の構造や生息するアメリカザリガニの体サイズの影響を受けている可能性が示唆された.ドーム型かごを 1 週間設置し,かご内の捕獲数の変化を調査したところ,設置期間を 1 日以上に延ばしてもその捕獲数は増加しなかった.この要因を検証した結果,餌の鮮度の低下や,前日までにかご内部に入ったアメリカザリガニの存在が,2 日目以降の捕獲効率を抑制することが示された.これらの結果から,アメリカザリガニを効率的に駆除するには,脱出を抑制する構造を持つ漁具を用い,毎日新鮮な餌に交換し,中のアメリカザリガニも回収する手法が有効だと考えた.

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© 2017 応用生態工学会
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