2022 年 51 巻 2 号 p. 1-6
「参加」を環境問題の解決の上で重要概念として位置付けたのはUNCED リオ宣言と第10 原則である。 今日,持続可能な社会の構築を目指し,これまで隆盛であった技術,制度,資金の流れ,街づくり,人々の価値観,生活様式を根本的に見直し,変革を実現していくことが求められている。扱う問題は広範・複雑であり,科学的不確実性との対峙も不可避である。目標達成への道筋は多様な絵が描け,複数選択肢が存在する。ここにおいて,科学技術・専門家が提示する多くの代替案の中から,徹底討議を通じて,たどるべき途を選択し意思決定する市民社会の役割が大きい。経済社会のエコロジカルな展開を可能とする大きな要素が熟議民主主義の定着である。