2022 年 51 巻 2 号 p. 91-97
本研究では,「風力発電に係るゾーニング導入可能性検討モデル・実証事業」における先行事例として長崎県を選定し社会的合意形成に向けた自治体の役割を明らかにした。遠定事例において策定・議事要旨内容の把握・整理およびヒアリング調査を実施し,策定の基本方針,地城便益および環境影響噌已慮の3 点において分析・考察を行った。その結果,以下の3 点の知見を得た。(1) 県協議会と各市協議会が併設され議論が行われた。(2) 県協議会では基本方針の間題提起や環境面 での広域的な議論がされたが,地域便益の具体的な議論はなかった。(3) 各市協謡会では基本方針の議論が引き継がれ,地域便益・環境面の双方で地域的な議論が行われた。これらにおいて,その役割は,各協議会の適切な利害関係者の参加および統括的な事務局の運営により,重層的議論と県域・市域での議論を策定内容に反映したことであったごとが明らかになった。