2023 年 52 巻 2 号 p. 1-8
「テクノロジーの力を使い倒すことにより,僕らはもっと自然とともに生きる美しい未来を創ることはできないのか?」という着想から,都市集中型の未来に対するオルタナティブ(代替)を創るために「風の谷」の運動やプロジェクトを進めている慶應義塾大学環境情報学部教授・一般社団法人残すに値する未来代表理事の安宅和人氏に,インタビューを行った。「テクノロジーありきで物事を考えている限り,問題は解けない」ということが指摘された一方,テクノロジーは「リアルを支える」ために必要不可欠な要素であるという見解も示された。また,土地に根ざした人とトラストを形成し,その土地らしいコンセプトなども含めてビジョンを一緒に考えることの重要性が強調された。