2023 年 52 巻 2 号 p. 9-14
深層学習と強化学習の技術が創発とも思われる現象を発現し,世界全体を書き換えようとしている。学会名に“情報”を冠する環境情報科学誌には,人工知能技術と人類社会の共生と持続可能性について環境学分野から積極的に関与する役割があるだろう。「知能」の要素である知覚,解釈,評価,目標,意図形成,操作選択,実行という知能活動フローの各段階での人工知能の要素技術が発展する中,深層学習を中心とした機械学習技術によって知識の獲得,生産,創造が自動化される世界に向かっている。この文明の転換期において,これらの技術に対して,環境学は何をなしうるか,また都市のオルタナティブとしてのSociety5.0 指向の自然共生空間をいかに設計しうるかが問われている。