抄録
岩手県久慈市は,県北部の沿岸部に位置する人口約 3 万2000 人の都市である。市では東日本大震災の復興の柱の一つとして再生可能エネルギー導入を取り入れさまざまな取り組みを展開した。久慈地域の送電網は脆弱であり国に要望を行うだけでなく,地域経済循環分析を行い,環境面だけでなくエネルギー収支という指標でこの問題をとらえたほか,木質バイオマスの熱利用,県内初の自治体出資による地域新電力会社の設立を行ってきた。地域に裨益するガイドラインを策定したほか,横浜市や近隣市町村との連携,民間企業の実証試験地選定などの取り組みを経て脱炭素先行地域選定に至った。