抄録
本稿では,森林空間と私たちの Well-being(生理指標,免疫活性,気分等指標,幸福感,自己肯定感等,QOL 等)との関係について議論した。これまでの科学的研究を整理し,森林空間での滞在が血圧や自律神経系等の生理的指標,免疫系指標,気分・回復感・感情状態等の心理的な指標に良い影響を与え,へドニア的な Well-being が向上することが報告された。一方,エウダイモニア的な Well-beingについては,短期間の森林滞在での変化は難しいが,日常的な森林空間との関わり方によって効果が得られる可能性があることが示唆された。また,最後に国や自治体が取り組みを進める Forest Style および「森林サービス産業」といった Well-being に関わる森林側からの提案について紹介した。