抄録
動物調査のうち鳥類調査を例に,風力発電事業の環境影響評価(EIA)における現地調査内容と鳥類本来の生息状況の間の乖離について課題整理を行った結果,問題なのは調査回数や頻度の低さだった。行政機関が出すEIA手法のガイドラインには,調査回数や頻度について書かれていない。低い調査回数や頻度から導き出された評価結果には,調査対象地域の鳥類の生息状況や生態などの真の状況が反映されず,適切に鳥類への影響評価ができない可能性がある。課題を解決するためには,標準化された調査ガイドラインや指針を整備し,最新のモニタリング技術の導入を促進し,制度面の改革による調査体制の改善と事業者への評価システムの導入等が必要だと考える。