【目的】女子中学生・高校生審美系スポーツ選手を対象に,食事の質スコアと適切な栄養素摂取状況との関連を検討すること。
【方法】審美系スポーツクラブに所属する女子中学生・高校生133名に,簡易型自記式食事歴法質問票 (BDHQ) への回答を求めた。記入漏れ,過小・過大申告のあるものを除外し,最終解析対象者は104人であった。BDHQの結果から,修正版JFG (Japanese Food Guide Spinning Top) スコアおよびHEI-2015 (the Healthy Eating Index 2015) を算出し,各スコアの三分位値で対象者を3群に分けた。さらに,食事摂取基準の基準値を用いて栄養素摂取状況を評価し,各群間で比較した。
【結果】推定平均必要量が策定されている14種類,および目標量が策定されている7種類の栄養素の内,基準値を満たさない,または範囲外である栄養素の数を,各スコアの3群間で比較した。両スコアとも,スコアが高い者ほど,推定平均必要量を満たさない,または目標量の範囲外である栄養素の数が有意に少ないことが示された。
【結論】修正版JFGスコアおよびHEI-2015で高く評価される食事を摂取することで,適切な栄養素摂取につながることが示唆された。