1967 年 25 巻 6 号 p. 272-277
1. 昭和38年栄養調査結果から栄養指導の方針を打ちだし, 改善に努力した結果, 昭和42年調査で全ての栄養素に向上が認められたが, 目標とした栄養素, 脂肪とカルシウムにおいて効果が著しかった。
しかし, 全国平均, 昭和45年目標栄養量には程遠く今後続けて栄養改善が必要である。
2. 摂取食品の移動の変化が, 栄養改善に及ぼす影響は大きく, 流通機構が発達した現在問題になるのは, 生鮮緑黄色野菜であり, 栄養改善が単なる知識の普及にのみ終わることなく総合的対策としてなされなければならない。
3. 全血比重は栄養摂取との関連性があり日間賀島においては成人女子の低比重者が多かったので今後栄養摂取の向上が望まれる。
なお, 本調査にご協力いただいた栄養士, 保健婦並びに名古屋大学医学部公衆衛生学教室の諸先生方に, 紙上を借りて厚くお礼申し上げます。