栄養学雑誌
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栄養士の熱量収支による栄養管理
川津 哲郎小河原 妙子森川 幸子田中 二三子金子 淑子松尾 凡子浜村 ルリ子松本 恵美子神保 清子
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1969 年 27 巻 3 号 p. 99-104

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抄録

我々は栄養の指導管理に当る栄養士自体の栄養管理の目的で栄養の収支を積み重ねていくことにしたが, 夏の回収を得たのでこれを要約すると次の状態であった。
(1) 栄養摂取量では, 軽労作の標準量には達しない。質的にみれば摂取栄養量の不足率から, 個人的には全栄養素を満たしている者がある一方, 全栄養素が不足している人もある。摂取差が大きいので自らの栄養摂取には, あまり関心がないものと思われた。
(2) 平均栄養摂取量だけで集団評価をすれば, 充足栄養素の場合でも不足者がかなり含まれるので, 摂取量の飛躍して変動する栄養素は評価法を考えねばならない。
(3) 所要熱量は夏においては非常に軽い労作に近い。冬においては中等労作に近いので, 夏の労働管理を考える必要があるようにも思われる。

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