女子学生の食生実活態調査

抄録

女子学生の食生活実態より, 問題点を明確にし, 栄養指導上の一示唆を得ることを目的として調査を実施した。
1) 調査対象は本学在籍の名古屋市在住の自宅通学生より無作為抽出により304名を選出した。
2) 調査時期及び方法は栄養摂取量, 消費熱量, 身体状況調査については, 昭和53年6月に行い昭和49年6月に実施した同調査と比較した。食生活アンケート, 健康生活アンケートは同年6月と11月の2回に行い51年度国民栄養調査の食生活アンケート, 健康生活アンケートと比較し検討を試みた。
3) 問題点としては食品群では豆類, 緑黄色野菜, いも類の摂取が少ないこと, 栄養素ではカルシウム, ビタミンA, B₂の不足が目立った。食生活アンケートでは朝食抜きが6月32.2%, 11月25.9%もいることや, 清涼飲料水の過飲など, 身体状況調査では貧血21.4%あり, 栄養摂取との関係につきχ²検定を試みた結果は, 朝食抜きやエネルギー摂取量との間に有意差を認めた。また健康生活アンケートの結果, からだがだるく疲れやすい者29.8%, 便通のよくない者29.9%もいることなど栄養摂取に幾多の問題点のあることなど指摘された。
以上のことから, 今後この方面の栄養指導に, 特に留意する必要性を痛感した。