栄養学雑誌
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東京近郊都市部におけるマーガリンとバターの流通期間の季節変化
石井 孝彦菊地 あや子吉田 勉
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1982 年 40 巻 1 号 p. 47-51

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抄録

東京近郊都市部におけるマーガリンおよびバターの流通期間の季節変化を調べた。1980年3月より1981年2月にかけて, 主として, 千葉県市川市近辺に在住の栄養専門学校学生の家庭で購入した製品について調査を行い, 以下の成績を得た。
1) マーガリンの流通期間は1ヵ月から2ヵ月の間の製品が最も多く, 平均流通日数は50.7日であった。
2) 季節別平均流通日数は, マーガリンでは, 秋季が一番短く, 46.1日であった。次いで冬季が51.2日, 夏季が52.3日, 春季が55.6日であった。
3) 一番購入数の多かったA社のマーガリンの平均流通日数は, 冬季以外の季節では, 全マーガリンの平均流通日数より長い傾向を示したが, やはり秋季が一番短かった。A社の主要マーガリン製品A'の平均流通日数は, A社のマーガリン全点の平均流通日数よりも短かった。
4) パターの場合, どの季節でも流通期間が1ヵ月から2ヵ月の間の製品が最も多く, 全点の平均流通日数は72.6日であった。
5) 季節別平均流通日数は, バターでは冬季が一番短く, 69.1日であった。次いで夏季が71.2日, 秋季が74.5日, 春季が81.3日の順であった。
6) 既報の成績とあわせて, 夏季のマーガリンとバターの流通期間について考察した。

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