栄養学雑誌
Online ISSN : 1883-7921
Print ISSN : 0021-5147
ISSN-L : 0021-5147
竪型炊飯器による炊飯の予備浸水と加熱時間が飯の品質に及ぼす影響
殿塚 婦美子笹島 道雄松本 仲子鈴木 久乃
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 41 巻 4 号 p. 217-225

詳細
抄録

竪型炊飯器を用い, 米の予備浸水の有無が飯の品質に及ぼす影響について, 次の結果が得られた。
1) 浸水した米の飯の脱水速度は, 浸水しないものに比べてその速度が遅かった。
2) テクスチュロメーターで測定した結果は, 浸水した米の飯はしないものに比べて, 粘りが大きく, 硬さ, 凝集性, 咀嚼性が小さい傾向を示した。
3) 加熱に先だって浸水したものは, 加熱条件を変えて炊飯した場合, いずれの加熱条件においても, 浸水しないものより官能検査による評価が高い傾向を示した。
4) 炊飯後保温したものについても, 浸水したものは, 浸水しないものより高い評価が得られたが, その差は炊飯直後のものに比べて小さい傾向がみられた。
5) 保温した飯は浸水の有無にかかわらず, 炊飯直後のものに比べて食味が劣る結果が得られた。

著者関連情報
© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
前の記事 次の記事
feedback
Top