栄養学雑誌
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料理群の組み合わせにみられた女子短大生の朝食, 夕食の特徴
日常食献立にみられる料理のパターン化について (第3報)
佐藤 文代三輪 里子村山 篤子藤田 雅子
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キーワード: 料理, 調理時間, 料理法
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1984 年 42 巻 2 号 p. 91-97

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抄録

女子短大生300名の3日間の食事調査をもとに, 朝食献立の料理を, 調理時間, 調理操作数, 価格などの因子によって1~10群に分類し, これらの群別の摂取状況と Association analysis による料理の組み合わせについて調べ, 前報の夕食献立の結果と比較した。また朝食・夕食の料理に用いられた食品の調理用途別摂取動向についても調べ, 次の結果を得た。
1) 朝食の料理を10群に分類した結果, 最も頻度の高い料理群は, 調理時間30分ぐらいの手作り料理 (8群) で, 51.8%であった。次いで, 加工食品を材料の一部に用い, 調理時間がさらに短い料理 (7群) が29.7%, 惣菜の調理食品 (6群) が13.0%の順であった。
2) Association analysis による料理の組み合わせをみると, 朝食ではご飯, 汁物, 漬物に副食一品といった和風型1/3に対し, パン食が2/3の割合であった。パン食の場合, 飲み物に卵料理あるいはサラダの組み合わせ, またはパンと飲み物だけといった組み合わせであった。
3) 食品群別, 調理用途別分類からみると, 動物性食品では肉類が好まれ, 調理手法としては, フライパン焼き, 揚げ物, 炒め物が多い。これらは調理時間が短く, 調理操作数, 器具数とも少なくて済むものである。この傾向は野菜でも同じで, サラダあるいは主菜のつけ合わせとしてとられることが多く, お浸し, 和え物, 酢の物といった和風の調理法は少ない。

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