栄養学雑誌
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セマンティック・ディファレンシャル法による“くず湯”の食味評価の因子分析
永島 伸浩山田 早苗澤山 茂川端 晶子
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1986 年 44 巻 3 号 p. 131-141

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抄録
キャッサバ, 馬鈴薯, ワキシーコーンおよびくず澱粉を用いて調製した“くず湯”の食味特性を検討する目的で, セマンティック・ディファレンシャル (SD) 法によって官能評価を実施し, 因子分析を行った結果を要約すると以下のようである。
1) くず湯の外観, 食感および嗜好に関する20項目の形容語句を用いたSD法による食味特性のプロフィールでは, キャッサバとワキシーコーン澱粉が最も類似し, 次いで, ワキシーコーンとくず澱粉が比較的類似していた。食味特性の強弱と好き・嫌いの相関係数を求めたところ, 食欲をそそるかどうかが, 好き・嫌いと最も関係が深く, つづいて, つや, 透明感, まろやかさ, 後味のよさ, なめらかさなどの項目の順で, 有意の正の相関関係が示された。
2) 食味特性の強弱の特徴を因子分析によって抽出した結果, 第1因子は総合的な嗜好イメージと口あたり, 第2因子は外観, 第3因子は粘性の因子で, 累積寄与率は80.2%であった。各因子において, 多重比較による試料間の有意差検定を行った結果, 澱粉を異にする各くず湯の特徴をクローズアップすることができた。
3) 食味特性の好き・嫌いに関する因子分析の結果では, 第1因子は食感と総合評価, 第2因子は外観, 第3因子は濃厚さの因子であり, 累積寄与率は79.5%であった。多重比較による試料間の有意差検定の結果では, キャッサバは食感と総合評価で最も好まれ, つづいて, 総体的に, ワキシーコーン>馬鈴薯>くずの順に好まれた。
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