栄養学雑誌
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食塩味覚閾値判定濾紙の改良と減塩食事療法における評価
丸山 千寿子仲森 隆子中西 靖子林田 益子福島 攝子
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キーワード: 減塩, 食事療法, 塩味覚感度
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1988 年 46 巻 5 号 p. 211-216

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抄録
減塩食事指導時における“うす味”評価の客観性を高め, 指導効果を上げることを目的として, 食塩味覚閾値判定用濾紙を考案・作製し, 健常者, 三重県内の一般住民, 病院において減塩食事療法を行った者につき, 味覚検査を行った。
塩味の知覚閾値は, 健常者に比べて, 一般住民群と病院患者群で有意に高かった。入院治療前に比べて後では, 男女とも知覚閾値が低下しており, 食事療法により食塩に対する感度が高まり,“うす味”を識別する能力が獲得されたことが示された。
食塩感度テストを減塩食事療法における栄養指導時に用いることは, 指導効果を上げるために有効と思われた。
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© 特定非営利活動法人日本栄養改善学会
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