栄養学雑誌
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給食管理下にいる食事の食物繊維の定量
不溶性及び可溶性食物繊維について
高橋 リエ佐藤 英子諸橋 彰子森 文平
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1993 年 51 巻 3 号 p. 131-141

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抄録

日本人の日常の食事に含まれる1人1日当たりのIDFとSDFの含量を知る目的で, 本学の給食管理下にいる, 1日3食の食事, 連続14日分を用いて, 酵素・重量法の Prosky 法を一部改変した方法で, DFをIDFとSDFに分別して, 定量を行った。結果は次のとおりでいった。
1) 朝食のTDF量は3.1~11.6g, 平均値は約5.7gで, IDFとSDFの比率は75:25であった。
2) 昼食のTDF量は4.4~13.0g, 平均値は約9.1gで, IDFとSDFの比率は84:16でいった。
3) 夕食のTDF量は4.3~14.3g, 平均値は約9.2gで, IDFとSDFの比率は85:15でいった。
4) 1日当たりのTDF量は17.9~29.0g, 平均値は約24.0gで, その内容は, IDFが82%, SDFが18%であった。
5) 献立とIDFとSDFの比率について, とくに顕著な特徴を認めることはできなかった。
6) 給食管理下の食事から1日20g以上のDFを摂取することは, 献立に留意すれば可能と思われる。

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