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解説記事
原子力規制委員会の新規制基準に基づく北海道電力泊発電所の審査への自然地理学による評価と批判
小野 有五斉藤 海三郎
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2026 年 21 巻 1 号 p. 260-285

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抄録

国の原子力規制委員会は,独立した意思決定機関として原子力発電所の安全対策に関わる審査を行い,2013年の北海道電力泊発電所3号炉の新規制基準適合性審査の申請に対し,2025年7月に「合格」を表明している.本論文では,その12年間にわたる審査について,インターネットを通じて入手可能なすべての資料を調査し,その内容を自然地理学的な手法により分析,評価した.第四紀の環境変化や年代論において地形発達史の観点が不足しているため,とくに活断層や火山に関して,事実認定と解釈が適切になされていないと結論される.その原因は規制委に自然地理学分野の専門家等が欠けていること,また専門性の不足を外部有識者の意見で補う体制もないことにある.結果的に現状の審査結果には科学的に不適切な部分がある.また長期間の審査過程で,政治的な圧力が働いた可能性も排除できないことから,審査の中立性,科学性,公共性の確保の重要性を指摘せざるをえない.

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