抄録
シリアル信号の高速化により、伝送路損失の周波数依存性を補償するため、出力回路でのPre-Emphasis、伝送路中へのPassive-Equalizer回路挿入、入力回路直前へのActive-Equalizer回路挿入などの対策が採られてきたが、それぞれ問題点もあった。そこで昨年度、筆者らはこれらを解決するための手段のひとつとして、高インピーダンス配線の挿入によるEyeパターン改善手法を提案し、原理および効果について述べ、1mの基板配線に対して高いEyeパターン改善効果があることを示した。上記発表後、配線損失、レシーバ寄生容量、短い分岐など、様々な実装条件が本手法に与える影響について検証した。本稿はその結果を報告する。