抄録
ベンゾオキサジン硬化ビスマレイミドにシアン酸エステルを添加した三元共重合系熱硬化性樹脂を検討した。溶融成形性に優れた高耐熱性熱硬化樹脂を得るために、三元共重合の反応について確認した後に、当量比を振った硬化物を作製した。硬化物の成形性、熱的特性、機械的特性の観点から最適な当量比及び硬化条件について調査した。成形性はベンゾオキサジン硬化ビスマレイミドの系に比べ40℃低い、120℃で成形可能になった。さらに、低熱膨張率、高耐熱性を有する高機能熱硬化性樹脂を得ることができた。また、シアン酸エステルを含む三成分の素反応と硬化特性の関係についても調査した。