抄録
低抵抗,高電流許容密度,高熱容量そして優れた柔軟性を特徴に持つカーボンナノチューブ(CNT)は次世代材料として多くの注目を集めている.本研究ではその垂直配向CNTを用いてフレキシブル基板内にビア配線を作製する事を提案する.CNT合成に必要となる高温処理を避けるため,ポリイミド上に作製した孔にCNTを表面活性化接合によって埋め込み転写を行う事で実現する.CNTは表面活性化接合に要する荷重によって孔に圧縮され,ビア内の密度が上昇し,CNT同士が互いに接触し低抵抗となる.また,基板を湾曲させながら抵抗値を測った時同様の性能を得る事ができる.