学会誌JSPEN
Online ISSN : 2434-4966
原著
脳卒中患者の骨格筋量は歩行獲得の独立した予測因子である
長野 文彦吉村 芳弘嶋津 小百合工藤 舞備瀬 隆広濵田 雄仁白石 愛
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キーワード: 脳卒中, 骨格筋量, 歩行
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2019 年 1 巻 2 号 p. 70-79

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抄録

【目的】脳卒中患者の骨格筋量と歩行獲得との関連について調査する.

【対象及び方法】2015-2016年に連続入院した脳卒中回復期患者204人を対象とした後ろ向きコホート研究.体組成分析を用いて入院時の骨格筋指数・下肢骨格筋指数を評価し,多変量解析により退院時の歩行獲得との関連を解析した.

【結果】対象者は204人(平均年齢74歳,男性109人).歩行獲得に有意に関連する因子として,骨格筋指数(P<0.01)・下肢骨格筋指数(P<0.01)がそれぞれ抽出された.

【結論】脳卒中患者の骨格筋量は歩行獲得の独立した予測因子であることが示唆された.脳卒中患者の骨格筋量は歩行能力の予後予測に有用であり,全症例に骨格筋量の評価が必要である.

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© 2019 一般社団法人日本臨床栄養代謝学会
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