学会誌JSPEN
Online ISSN : 2434-4966
施設近況報告
末梢静脈栄養セット処方の有効性
小林 このみ大村 健二土屋 裕伴小林 理栄新井 亘德永 惠子
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2025 年 7 巻 2 号 p. 89-94

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抄録

我々は,適正な静脈栄養処方の普及を目指し2018年1月に末梢静脈栄養(peripheral parenteral nutrition,以下,PPNと略)セット処方を作成した.セット処方はブドウ糖加アミノ酸輸液と脂肪乳剤を組み合わせたもので,ルートキープには生理食塩水を用いた.NPC/N比が150前後になるようエネルギー量410 kcal~1,130 kcalの4種類を作成した.セット処方を運用開始して3年後の1年間において,PPN投与患者のセット処方使用群と非使用群では,1日あたりの栄養投与量はセット処方使用群で有意に多かった.セット処方運用開始直後の1年間をI期,運用開始3年後の1年間をII期として,各月のPPNを投与した患者における1日あたりの栄養投与量の中央値を比較した.I期と比較し,II期で総エネルギー投与量,脂質投与量は有意に増加した.PPNセット処方の使用率増加がPPNによる栄養供給量を増加させるだけでなく,PPNにおける脂肪乳剤併用率の上昇をもたらす可能性が示唆された.

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© 2025 一般社団法人日本栄養治療学会
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