抄録
液晶ディスプレイは、必ずガラス基板等の固体壁を持ち、その表面で液晶の配向制御を行っている。この理由は、様々な表示動作モードに最適な、基底状態の液晶配向を得るためだけでなく、流動性に富む液晶材料を保持するために、固体の入れ物が必要不可欠であるためである。我々は、完全ぬれという普遍的な界面物理現象から作られる、平面状の液体_-_液晶界面を、広い温度・濃度域で実現させる方法を考案した。また、液晶ディスプレイ中にこの界面を自発的に形成させることで、液晶を液体表面で保持、配向制御した、新しいタイプの液晶ディスプレイの動作原理のアイディアを発明した。この原理では、適当な水平面内の外場を用いて、しきい値を持たずに、自由に液晶の配向方向が可変となり、また外場を切断した後もその方向はメモリされる。