電気泳動
総説
免疫組織化学染色によるがん化学療法の感受性予測
鴨志田 伸吾
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61 巻 (2017) 2 号 p. 124-127

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抄録

本稿では,がん化学療法におけるコンパニオン診断法としての免疫組織化学(IHC)染色の役割を論じる.IHC染色によってホルモン受容体陽性と判定された乳がんにホルモン療法剤が使用される.HER2阻害剤の適応は,IHC染色によるHER2蛋白過剰発現とFISH法によるHER2遺伝子増幅から評価される.ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんに著明な効果を示すALK阻害剤のコンパニオン診断法としてIHC染色,FISH法などがある.さらに,IHC染色による標的分子発現の評価は,消化管間質腫瘍や血液系悪性腫瘍に対する分子標的薬の適応条件になっている.また,PD-L1のIHC染色は,非小細胞肺がんに対するPD-1阻害剤投与の判断に利用されている.SLCトランスポーターのIHC染色による殺細胞性抗がん剤効果予測の可能性やIHC染色とwestern blot法の違いについても述べる.

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© 2017 日本電気泳動学会
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