電気泳動
Online ISSN : 2189-2636
Print ISSN : 2189-2628
ISSN-L : 2189-2636
総説
pH勾配のin situ検出がもたらしたキャピラリー等電点電気泳動法の進化
志村 清仁
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 64 巻 1 号 p. 31-34

詳細
抄録

キャピラリー等電点電気泳動では,pH勾配を動かさない検出,すなわちin situ検出が高い性能を発揮するのに不可欠である.これによって分析時間の短縮と分離法としての頑健性が高まる.in situ検出にはイメージング検出と走査検出の2種の方法がある.イメージング検出はpH勾配全体に亘る検出を時々刻々と行うことができる.一方,走査検出は定常状態に達した焦点化プロフィールを得るのに有用である.キャピラリー等電点電気泳動とアフィニティー技術の結合は,生体試料に含まれる特定のタンパク質の分析において新しい選択肢となるだろう.

著者関連情報
© 2020 日本電気泳動学会
前の記事 次の記事
feedback
Top