2025 年 69 巻 2 号 p. 27-30
単一生細胞質量分析法は1個の細胞を顕微鏡で観察しながらある瞬間の細胞内成分を採取してそのまま質量分析することができる.さらにより詳細な解析のため,細胞内に存在する様々なオルガネラに局在する分子分析も可能である.本方法は,顕微鏡観察下で分析対象とする細胞1個を選択し,その細胞内の特定のオルガネラを金属コーティングしたガラスキャピラリー(先端口径3 μm)内にマイクロマニピュレーターを用いて採取し,そのまま質量分析することで,オルガネラに局在する代謝物の検出が可能になった.さらに,サンプリングの精度や再現性を上げるため,共焦点顕微鏡による細胞イメージングを行いながら,蛍光染色したオルガネラを選択的に自動でサンプリングできる装置を開発した.本研究ではこれらの方法を用いてHepG2細胞に投与したアミオダロンとその代謝物の細胞内局在解析を行った.