抄録
本研究は,初めて一人一台タブレット端末の環境を体験する小中学生を対象に,対話を重視したアクティブ・ラーニングを実践し,公的自己意識に着目した分析を行った。そして,タブレット端末を活用したアクティブ・ラーニングに対する意識調査と当該授業の学習内容に関する客観テストを授業の事前事後に実施し,当該授業の約1ヶ月後に回顧記述調査を行った。これらを公的自己意識の高低による差異を比較分析した。結果,中学生の公的自己意識高群は,「タブレットの活用によってグループ学習に進んで参加できるようになる」の認識が有意に向上し,客観テストの伸びが向上した人数が有意に多いことが分かった。