2019 年 12 巻 4 号 p. 301-311
災害が発生すると家族や知人の安否を気遣う見舞い呼が大量に発生し通信網がふくそうする.少しでもつながりやすくするためのふくそう対策技術が提案されている.ふくそうとは供給に対して需要が過剰になっている状態であるから,ふくそう対策技術を需要と供給の観点で分類すると見通しが良くなる.本稿では災害時に多くの人が利用する音声通話網を中心に供給量を維持する,供給量を増やす,需要を分散させる,需要を代替させる,需要を減らすという観点での対策技術を紹介する.