電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
Online ISSN : 1882-0875
ISSN-L : 1882-0875
HWS研究会提案
Trusted Execution Environmentの実装とそれを支える技術
須崎 有康
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2020 年 14 巻 2 号 p. 107-117

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抄録

現在のCPUではクリティカルな処理を既存のOSから物理的に隔離して実行するためにTrusted ExecutionEnvironment (TEE)機能が提供されている.有名なところではIntelのSGXやAMDのSEV,ArmのTrustZoneであるが,オープンアーキテクチャであるRISC-VでもTEE開発が進められている.残念ながらこれらのTEEの機能はCPUによって大きく異なる.TEEの共通機能は隔離実行を提供するのみであり,その信頼性を支える技術は別に用意する必要がある.本論文では,各TEE実装詳細を解説するとともにTEEで使う機密情報を厳密に管理するための信頼の基点(Rootof Trust)やTEEを含むプラットフォーム及び実行するコードの真正性を確認するリモートアテステーションなど,TEEの信頼性を支える技術についても解説する.また,TEEの開発環境,脆弱性,規格活動も紹介する.

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© 2020 一般社団法人 電子情報通信学会
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