1979 年 28 巻 4 号 p. 551-554
1962年にPalayらが発表した灌流固定法は, 非常に安定した固定条件が得られるため, その後固定の標準的な方法として広く採用されている。人工呼吸下に動物の開胸を行ない, 心臓から大動脈を経て固定液を灌流するというのが, 彼らの方法の要点である。特に中枢神経系の固定には彼らの言うような人工呼吸下の灌流が不可決と考えられる。筆者は, この人工呼吸を安定に維持し, しかも灌流固定を一人の研究者のみで行ない得るような人工呼吸器を開発, 試作したのでここに発表する。
最後に, 本機の製作にあたリ, 御助言をいただきました, 東京大学理学部動物学教室, 舘鄰先生に深く感謝いたします。