Experimental Animals
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遺伝性白内障を呈する近交系ラットICRF/Kmu//Yg系の育成
加藤 志津香大野 京子伊原 信夫
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1990 年 39 巻 2 号 p. 295-298

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抄録
ICR白内障ラットは生後11~12週齢で白内障を自然発症する系統であるが, 系統育成当初はいったん白内障を発症した後, 加齢に伴ってその白濁が消失する個体が多かった。そこで「生涯白濁が持続する系統」を育種目標に, 兄妹交配を続けながらICRF系を選抜育成した。兄妹交配20代を越えた時点で, ♂38個体♀32個体について基礎調査を行った結果, 発症率は雌雄両眼とも100%で, ♂3個体の片眼についてのみ白濁の消失する例がみられたが, ほぼ育種目標に到達しており, ICRF系は「白内障を自然発症した後, 生涯白濁が持続する系統」として確立された。また, 育成中13世代よりてんかん様発作を頻発するようになり, その基礎調査群における発症率は♂89.5%, ♀3.1%で著しい雌雄差があった。♂はほとんどの個体がてんかん様発作を起こすことから, ICRF系はてんかん様症状と白内障を合わせ持つ, 有用なモデルになると思われる。
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© 社団法人日本実験動物学会
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