抄録
生産ファームで準備した後, 研究機関に輸送したドナーとレシピエントラットを用いてトランスジェニックラットの作成を行った。導入遺伝子としてラットレニンプロモーター部位とクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼをコードした部位を連結させた1.9Kbの直鎖の融合遺伝子を用いた。過排卵後採取選抜された539個の前核期卵に外来遺伝子を顕微注入し, 2細胞期に発育した117個の胚を偽妊娠0日齢のレシピエントラットに移植した。得られた67匹の新生児のうち3週齢まで発育した55匹の尾部よりゲノムDNAを抽出し, PCR法により導入遺伝子の検索を行った。その結果, 本作成システムにより6匹のトランスジェニックラットが得られた。