抄録
正常ラットの血液化学的検査値の性差および加齢変化を調べるため, SD系ラットの雌雄を用いて測定頻度の高い27項目について6週齢から30週齢まで検討した。その結果, 加齢にともない増加傾向が認められたものはTP, ALB (雌) , Glu, T-Cho, TG, PL (雌) , β-Lp, ChE (雌) , ALT (雌) , CRE, D-BilおよびT-Bilの12項目, 減少傾向が認められたものはAST, ALP, CPKおよびIPの4項目であった。また測定した週齢においてほぼ一定の値を示し, 加齢変化が全くみられなかったものとしてCa, Na, CIの3項目および雄のALT, ChE, ALBの3項目であった。雌が雄より高値を示したものはchE, ALB, PL, NEFA, uN, D-Bil, T-BilおよびFeの8項目であった。Ca, Na, ClおよびT-Choには性差がなかった。