Experimental Animals
Online ISSN : 1881-7122
Print ISSN : 0007-5124
スナネズミの自然発生腫瘍について
松岡 佳子鈴木 二郎
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 43 巻 5 号 p. 755-760

詳細
抄録

生涯観察したスナネズミ158例 (雄80例, 雌78例) を剖検したところ, 雌雄合わせて61例 (38.6%) に自然発生腫瘍を認めた。腫瘍の発生は雄80例中22例 (275%) 雌78例中39例 (50%) に見られた。雄では腹部皮脂腺癌が18例 (担腫瘍雄の81.8%) , 雌では顆粒膜細胞腫が31例 (担腫瘍雌の79.4%) に認められ, 顕著な多発傾向を示した。腹部皮脂腺癌も顆粒膜細胞腫も, 3年齢以降に斃死した個体に多く見られた。その他の腫瘍の発生率は, 雌雄合わせてもいずれも5%以下であった。

著者関連情報
© 社団法人日本実験動物学会
前の記事 次の記事
feedback
Top