抄録
水田転換畑において,大豆の湿害と乾燥害に対応するために,明渠と弾丸暗渠を連結して施工することによる排水効果と,乾燥時に明渠に入水を行う灌漑が,土壌水分と大豆の生育収量に与える影響を明らかにした。
60mm/日以上の降雨の場合でも,明渠と弾丸暗渠を連結して施工することで,無施工に比べpFの最小値が高く,過湿が軽減されることが明らかとなった。また,乾燥時における灌漑により土壌pF値が低下したことから,乾燥害の軽減に有効な範囲に土壌水分を制御可能であった。
大豆の生産性は,生育期間の気象条件によって異なり,2017年は排水対策効果により生育期前半から生育量が確保でき,生育前半が極めて乾燥した2018年においてはpF2.5以上の乾燥時に複数回灌漑を行うことで,無施工に比べ節数が多く,整粒数が多く,百粒重が重くなり,収量が向上した。