抄録
主伐予定地などで林分材積を推定する場合,一般に標準地法により収穫調査が行われるが,調査者の経験や主観によっては正確度が低下する。収穫調査にUAV-SfM法から作成したDSMとALS由来のDTMを利用することにより,対象地全体の樹高や立木材積をいつでも簡易かつ正確に計測できる可能性がある。しかし,UAV-SfM法による森林計測では,地上計測による樹高計測値との間に数メートル単位の誤差が含まれることから,誤差を許容しつつ収穫調査に活用することが望ましい。そこで本研究では,標準地法による林分材積推定の精度向上を目的として,標準地調査結果を面積拡張して全体の材積を推定する際,対象地全域の高さ情報やその空間分布が把握できるUAV-SfM法により得た樹高または材積値により補正する手法を考案し,補正前後を比較検証した。ALSから算出した林分材積を検証の真値と定義し,ALSに基づく標準地調査結果について補正なし,UAV樹高補正,UAV材積補正別に各10万回試行した結果,UAV材積補正が標準地法による林分材積推定の精度向上に寄与した。