抄録
本研究は,空中写真からピクセルベースの画像分類により,竹林を抽出することを目的とした。対象地は,福岡県八女
市立花町地区内とし,2016年6月と2021年10月の2時期に撮影された空中写真を解析に供した。機械学習のひとつで
あるランダムフォレスト法により対象とする地域を「竹林」「森林」「その他」に分類するモデルを作成し,精度を評価した結果,全体精度は2016年6月で96%,2021年10月で91%であった。特徴量の重要度から,竹林を抽出するためには,オルソ化した空中写真に51×51ピクセルの平均化フィルタ処理を施した特徴量のうち,可視青色光と赤色光が重要であることが明らかとなった。2016 年 6 月の空中写真は,竹の葉替り期に撮影した写真であったことが精度の高さに影響したと考えられた。2021年10月は,「竹林」「森林」間の誤分類が多かった。以上より,竹林の抽出には葉替り期の空中写真を利用することが適切であると結論づけた。福岡県では,5年毎に同一地域の空中写真撮影を実施しているため,これらの写真から長期にわたる竹林の分布の変化を把握できる可能性がある。