ファルマシア
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1滴の血で薬物代謝酵素活性を評価
田中 紫茉子
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2015 年 51 巻 2 号 p. 163

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抄録

薬物代謝酵素シトクロムP450(CYP)は,代謝過程における薬物相互作用の約96%に関与していると推察されている. CYPの活性には遺伝子多型や性別,年齢などによる個人差が存在し,併用薬との相互作用によりその活性が変動することが知られている.そのため,薬物の体内動態を大きく変化させ,安全で効果的な薬物治療を行うことを難しくしている.したがって,CYP活性を評価することは最適な薬物治療を行う上で有用な情報を与えると考えられる.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Michalets E. L., Pharmacotherapy, 18, 84-112 (1998).
2) Bosilkovska M. et al., Clin. Pharmacol. Ther., 96, 349-359 (2014).
3) 医薬品開発と適正な情報提供のための薬物相互作用ガイドライン (最終案) (2014).

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© 2015 The Pharmaceutical Society of Japan
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