ファルマシア
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セミナー:創薬科学賞
日本発First-in-class抗体モガムリズマブの創製
設楽 研也中村 和靖松島 綱治秋永 士朗上田 龍三
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2015 年 51 巻 7 号 p. 683-687

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抄録

ヒトCC chemokine receptor4(CCR4)に対するヒト化モノクローナル抗体モガムリズマブは,POTELLIGENT技術を応用することで抗体のFc部位にある糖鎖からフコースが除かれた低フコース型抗体であり,通常の高フコース型抗体に比べて100倍以上強い抗体依存性細胞傷害(antibody-dependent cell cytotoxicity:ADCC)活性を示すfirst-in-classの高機能性型抗体である.協和発酵キリンは2011年4月にモガムリズマブの製造承認申請を行い,2012年3月に「再発または難治性のCCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫」を適応症として承認を取得した(商品名:ポテリジオ点滴静注20mg).その後更に適応拡大治験を実施し,2014年3月に「再発または難治性のCCR4陽性の末梢性T細胞リンパ腫および皮膚T細胞性リンパ腫」の追加適応を取得し,2014年12月には未治療CCR4陽性の成人T細胞白血病に対して抗悪性腫瘍剤との併用における適応を取得している.

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© 2015 The Pharmaceutical Society of Japan
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