2016 年 52 巻 1 号 p. 31-35
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は,日本医療機能評価機構が行う「医療事故情報収集等事業」および「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業」において公表された事例,医薬品医療機器法に基づく副作用・不具合報告,新聞などのマスコミによる医療事故などに関する報道内容などの情報源をもとに,「もの」の観点から医薬品及び医療機器の適正使用に資する医療安全対策の必要性について調査・検討を行い,医薬品の市販後の医療安全対策を講じている.
本稿では,過去に医薬品の包装や表示といった「もの」の見直しの対策をした事例や,「PMDA医療安全情報」の発出により注意喚起を行ったものの,現在でも繰り返し類似事例が発生しているものを紹介する.