ファルマシア
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中心不斉から軸不斉へ:ルグロトロシンAのアトロプ選択的合成
高山 亜紀
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2016 年 52 巻 1 号 p. 70

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抄録

ビアリール化合物は,連結部に回転エネルギー障壁がある場合,軸不斉を生じる.その安定性は,中心不斉と異なり化合物の構造や温度条件によって様々であるため,軸不斉の制御は,有機合成における困難な課題とされてきた.今回,Porco Jrらによって,軸不斉を有するルグロトロシンA(+)-4および(-)-4とそれらのアトロプ異性体の合成・生物活性評価が行われたので紹介したい.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Qin T. et al., Nat. Chem., 7, 234-240 (2015).
2) Nising C. F. et al., J. Org. Chem., 69, 6830-6833 (2004).
3) Barder T. E. et al., J. Am. Chem. Soc., 127, 4685-4696 (2005).
4) Qin T. et al., J. Am. Chem. Soc., 133, 1714-1717 (2011).

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© 2016 The Pharmaceutical Society of Japan
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