ファルマシア
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カテキン2量体との複合体形成によるジペプチドの苦味マスキング
原口 珠実
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2017 年 53 巻 3 号 p. 263

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抄録

ジペプチド,トリペプチドは栄養機能性を有し,アミノ酸よりも腸管吸収に優れることが知られている.これらのペプチドは,降圧作用,血管弛緩作用,抗コレステロール作用等を示し,健康促進に有効であるにもかかわらず,その苦味によって機能性食品としての開発が困難となることがある.本稿では,苦味を呈するジペプチドとカテキン2量体が複合体を形成し,ジペプチドの苦味をマスキングするメカニズムを見いだしたGuoらの論文を紹介する.
なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.
1) Guo J. et al., PLoS One, 11, e0157315(2016).
2) Cao R. et al., Pharm. Res., 3, 2301-2309(2015).
3) Kohl K. et al., J. Agric. Food Chem., 61, 53-60(2013).

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© 2017 The Pharmaceutical Society of Japan
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