ファルマシア
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ミニ特集 話題
医薬品の部分構造と薬理活性および副作用との関係
梅澤 勲
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2017 年 53 巻 4 号 p. 309-312

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抄録
ある薬効を示す一群の医薬品は,作用機序・副作用とも類似している場合が多い.しかし,その枠を超えて存在する作用・副作用を導くことは困難である.それらが構造式により推定できるとすれば,効率的な手段となり得る.特定の原子団や部分構造を構成する官能基対は,医薬品の薬理活性と密接に関係する場合が多い. 官能基対とは1〜3個の炭素原子を隔てて存在する2つの原子団を示す.この官能基対と薬理作用および副作用との関連性について,例をあげて紹介したい.
官能基対には,薬理作用発現に深く関与するものと,生体との親和性を示すものが存在する.どちらも重要であるが,前者の例として,官能基対の片方を第1級・2級・3級アミン,および第4級アンモニウムにしたときの薬理活性と副作用について考察する.
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© 2017 The Pharmaceutical Society of Japan
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